2008年3月13日木曜日

シゴフミ

アニメ「シゴフミ」が良い.

映像,音楽,キャスティング,作品の雰囲気が全く文句無しに良い.脚本は若干人を選ぶと思いますが,僕は好き.

  • 映像について : 風景や細かい美術が綺麗に描かれています.キャラクターデザインも,配達人たちを(おそらくわざと)アニメっぽくしている他は,クセが無くて親しみやすい.あと細かいことですが,劇中のキャラクターがプレイするゲームの画面が妙に凝った作りになっています.第10話は元ゲーム制作者が主人公で,この点が上手く活かされていました.
  • 音楽について : 僕には細かいことは判りませんが,劇伴曲はミニマルミュージックというジャンルに属すそうです.サウンドトラックはもちろん買うつもりです.作曲の七瀬光さん(リンク先は歌手伊藤真澄名義)に「感動しました,ありがとう」程度の短いメールを突発的に出したところ,なんとわざわざ返信を下さり,感激しました.
  • キャスティングについて : 主役勢を植田佳奈,松岡由貴,千葉紗子,浅野真澄といった人気どころで固めていますが,作品の性質上毎回出てくるゲストの配役も凄く良い.第1-2話のゲストの他にある重要キャラを演じる仙台エリさん,配達人の過去に深く関わる変態親父役の小山力也さんなどなど.ゲストキャラクターの配役については,公式サイトよりウィキペディアの方が把握しやすいです.
  • 脚本について : 基本的なところはスタンダードな作りだと思うのですが,いろんなところがちょっとだけ変わっています.佐藤監督が「どこかひとつずつ、わざとズラしている」と言うのがなんとなくわかります.設定上人間の生死が必ず話に関わりますし,イジメや虐待を扱った暗い話も結構あるので,楽しめるかどうかには個人差が出るでしょう.主役の植田さんが「手紙の内容が話ごとに良い悪いというのが凄く面白いと思いました」と言うとおり,良い手紙も悪い手紙もある点が作品の幅を広げています.

現在10話までの各話の中では,第6話「サケビ」が一番好きです.イジメをテーマにした非常に陰惨なもので,これこそ人を選ぶでしょうし,僕自身もたとえフィクション作品でもイジメ描写を見るのはしんどいのですが,このエピソードは何故か好きです.
シゴフミは印象に残るカットが多い作品ですが,第6話のタイトルにもなっている咆哮のシーンは最も印象的なものです.
シゴフミDVD版は全てオーディオコメンタリー付きになるそうですが,是非第6話のコメンタリーにはゲストキャラクターを演じた平川大輔さんを招いて欲しい.

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